予防歯科の重要性とは?生涯の歯を守るために知っておきたいこと

予防歯科とは?むし歯や歯周病を未然に防ぐ取り組み
予防歯科とは、むし歯や歯周病などの口腔疾患を未然に防ぎ、長期的にお口の健康を維持・向上させることを目指す取り組みです。
これまでの歯科医療は「痛くなってから治療する」という考え方が主流でした。しかし近年では、歯と口腔の健康が全身の健康に及ぼす影響について数多くの報告があり、口腔の健康を保持増進することが健康寿命の延伸に繋がることがわかってきています。
むし歯や歯周病は治療しても、元の健康な歯や歯ぐきの状態には戻りません。最悪の場合、歯を失うことも考えられます。だからこそ、病気になる前にしっかり予防していくことがとても大切なのです。

予防歯科の基本は、歯が生えはじめた時から歯の健康を考え、正しい口腔衛生習慣を身につけることです。子どもの頃から予防歯科を実践することで、むし歯や歯周病のリスクを減らせるだけではなく、口腔機能の維持向上にも繋がります。
予防歯科が生涯の歯を守る理由
健康な歯を保つことで生活の質が向上する
歯を失うと生活の質(QOL)が下がります。
自分の歯でしっかり噛めると消化促進を促し、栄養が吸収されやすくなります。しっかり噛めることは脳を活性化し、認知症の予防などにも繋がるのです。
歯を失った場合、入れ歯で歯を補う方法があります。しかし自分の歯とは異なり、食べ物を噛み切りにくくなったり、入れ歯の種類によっては熱や味を感じにくくなったりします。自分の歯でしっかり噛むことは、食事を美味しく食べられ、全身の健康状態への維持へつながります。
全身の健康との深い関わり
お口の健康は、全身の健康と関連しています。
特に歯周病はさまざまな全身疾患と密に関連しており、糖尿病や誤嚥性肺炎、心筋梗塞などの心疾患の病気にも関係しています。歯周病菌が血液中に入り込んで、心臓病や糖尿病、脳卒中などの生活習慣病を引き起こす可能性があると言われています。
お口の健康状態を維持・向上させることが、全身の健康状態の維持にとって欠かせません。
経済的負担を軽減できる
予防歯科では、むし歯や歯周病などが進行する前に適切なケアをするため、治療にかかる費用と時間が少なくすみます。
むし歯や歯周病の治療は、治療にかかる時間や費用が大きくなるほど進行していきます。むし歯が重症化してしまい、歯の神経を抜かなければならない場合、歯の根っこの治療を終え、最終的なかぶせ物をするまで、個人差はありますが2〜3カ月ほど時間がかかります。むし歯が重度になるほど、治療費は高くなり治療に長い時間が必要です。
予防歯科によってむし歯や歯周病を予防することで、将来的に経済的負担が減る可能性が高まります。
日本と歯科先進国の違い~定期検診の受診率が鍵~
日本では平均寿命が延びていますが、「健康寿命」を維持することが重要です。
健康寿命とは、介護を受けずに自立して生活できる期間のことを指します。実際には、平均寿命と健康寿命には約10年の差があり、お口の健康も大きく影響を受けます。
80歳時点で残っている歯の本数は、日本では平均10本前後ですが、欧米では20本程度というデータがあります。この違いは医療技術の差ではなく、定期検診(メインテナンス)の受診率の違いによるものです。

歯が悪くなってからではなく、定期的にメインテナンスや定期検診を受診している、予防歯科の考え方が定着しているスウェーデンを始めとする歯科先進国に比べて、日本のメンテナンス・定期検診の受診率はとても低く、それに伴って、高齢者の歯の残存数も歯科先進国に比べて非常に少なくなっています。
いつまでも健康な歯を保つためには、予防習慣が重要なのです。
予防歯科で行う2つのケア~セルフケアとプロフェッショナルケア~
予防歯科には、自分で行うセルフケアと、歯科医院で行うプロフェッショナルケアがあります。
どちらか一方だけでは、予防歯科の効果・メリットは得られないため、必ず両方を進めていくことが重要です。
セルフケア~毎日の正しい口腔ケア~
セルフケアとは、お口の中をよい状態で保つために自分で行う口腔ケアです。
セルフケアで大切なことは自分に合った口腔ケアアイテムを使うことです。歯ブラシや歯磨き粉にはさまざまな種類があり、自分の口の中にはどの種類が合うのかは、歯科医院で適切なアドバイスを受けましょう。
歯磨きは、朝晩2回行うことが望ましいです。歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目にあて、45度の角度で歯ブラシを当てます。歯の表面を優しく磨き、歯と歯の隙間にも歯ブラシを入れます。歯磨き粉は、フッ素入りのものを使い、量は豆粒程度にします。
デンタルフロスや歯間ブラシを使うことも重要です。歯ブラシだけでは取り切れない歯と歯の間の汚れを効果的に除去できます。
食生活も予防には欠かせません。むし歯や歯周病を予防するためには、栄養バランスの良い食生活が大切です。甘いものや飲み物を過剰に摂取すると、歯につく歯垢が増え、むし歯や歯周病の原因となります。また、食事後には、できるだけ早めに歯を磨くようにしましょう。
プロフェッショナルケア~歯科医院での専門的なケア~
プロフェッショナルケアは、歯科医師や歯科衛生士が行う専門的な予防処置です。
ホームケアでは行き届かないところまで、アプローチして口腔内を清潔に保ちます。一人ひとりの口腔内コンディションを整え、歯についた歯石、歯垢の除去は勿論、歯周ポケットの汚れまで取り除き、口腔トラブル予防に貢献します。
PMTC(プロフェッショナルクリーニング)は、ブラッシングやフロスで取り切れない歯垢や着色汚れを、特殊な器具を使って徹底的に取り除くことができます。また、PMTCでは歯周ポケット内にたまった歯垢を取り除くこともできるため、歯周病の予防や進行の抑制にも効果があります。

スケーリングは歯石除去です。スケーラーという器具を用いて、歯茎より上の歯石を落としていきます。
フッ素塗布は、歯の再石灰化を促す作用があるフッ素を塗布することでむし歯になりづらい歯へと導きます。フッ素は、歯の表面に付着している菌の代謝産物である酸を抑える作用があり、また、歯質を強化する働きがあるため、むし歯の発生を防止する効果が期待できます。
SRPは、スケーリングに加えて、歯周ポケットの中の歯石を落とし、歯の表面を清潔な状態にします。
子どもから高齢者まで~年代別の予防歯科のポイント~
お子さまの予防歯科
お子さんには一生自分の健康な歯で過ごしてもらいたいものですよね。
そのためには小さいころからの予防の習慣が非常に重要です。乳歯の健康を保つことは、乳歯のかわりに生えてくる永久歯や顎の発育にも大きく影響します。また、乳幼児期は生涯を通じて歯の健康を守るため、適切な歯みがきのしかたや食習慣など基本的なことを身につける時期でもあります。
むし歯を予防するためには、おせんべいやスナック菓子、代用甘味料を使用したお菓子など、糖分が少なく、歯にくっつきにくいお菓子を選ぶとよいでしょう。そのうえで、お子さんが欲しがるときに与えるのでなく、「午前10時と午後3時がおやつの時間」というように時間を決め、長時間ダラダラ食べ続けないようにすることが大切です。
乳歯は生後半年ごろに生え始め、3歳には生えそろいます。生え始めて間もない乳歯はむし歯になりやすい反面、フッ化物が歯に取り込まれやすいという特徴があります。このため、フッ化物歯面塗布は乳歯が生えてから間もないころに行うことが推奨されています。
お子さんの歯みがき習慣は、最初の歯が生えたときから始まります。保護者が歯みがきのお手本を示し、お子さんが小児用のマイ歯ブラシでまねしてみる、そして保護者が別の歯ブラシで仕上げみがきをするとよいでしょう。
大人の予防歯科
大人になると歯周病のリスクが高まるため、定期検診とクリーニングが重要です。
歯周病は自覚症状が少ないまま進行することが多いため、歯ぐきの腫れ・出血・口臭などの初期症状の段階での受診を推奨しています。また、歯周病は、むし歯の治療後や修復処置を受けた部位にプラークが溜まりやすくなることが原因で進行しやすい病気です。そのため、治療後の定期的なクリーニングとケアが重要になります。

シニアの予防歯科
シニアになると歯を失うリスクが高まるため、残っている歯を守るためのケアが必要です。
高齢の方には入れ歯の種類や噛み合わせ、口腔機能の維持についても分かりやすく説明し、生涯にわたる口腔健康のサポートを行っています。30代以下は基本的に歯磨き粉を重視した方がいいかなと思いますが、40代以上になると歯周病の進行が目立ってくると同時に、歯肉が下がって露出した部分が3倍むし歯になりやすいので、むし歯予防・歯周病予防どちらを重視するか歯科医院で相談したほうがいいかもしれません。
プラム歯科が目指す予防歯科~むし歯になる前に通う歯科医院~
東京都青梅市藤橋にあるプラム歯科では、むし歯治療や歯周病治療を中心とした一般歯科に加え、再発を防ぐための予防歯科に力を入れています。
青梅市・河辺駅・小作駅周辺で歯医者を探している方の中で、「痛くなる前にケアしたい」「できるだけ削らない治療を受けたい」「長く自分の歯を残したい」といった予防意識の高い方のニーズに対応した診療を提供しています。
当院では、むし歯の早期発見・早期治療を重視し、進行度に応じて適切な治療方法(経過観察・詰め物・被せ物・根管治療など)を提案します。特に根管治療では、再発リスクを抑えるために精密な処置を行い、なるべく歯を残すことを大切にしています。
予防歯科では、歯石除去や歯のクリーニング(PMTC)、フッ素塗布、ブラッシング指導などを通じて、むし歯や歯周病の発症・再発を防ぐサポートを行っています。特に歯のクリーニングの頻度や定期検診の間隔、歯石の付きやすさや生活習慣に合わせたメンテナンスの重要性についても丁寧に説明しています。
また、歯の黄ばみや着色、知覚過敏、歯ぎしり・食いしばり、口臭、噛み合わせの乱れなど、日常生活で気になる症状についても一般歯科の範囲で相談できるため、「どの診療科を受診すれば良いかわからない」という方でも気軽に相談できます。
プラム歯科では、「むし歯になってから治す歯医者」ではなく、「むし歯や歯周病を未然に防ぐ歯医者」として、青梅市エリアで予防意識の高い方が安心して通える歯科医院であることを目指しています。
まとめ~生涯の歯を守るために今日から始める予防歯科~
予防歯科は、むし歯や歯周病を未然に防ぎ、健康な歯を維持するための取り組みです。
治療が必要になってからではなく、定期的なメインテナンスを行うことで、生涯にわたり自分の歯を守ることができます。正しいセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアの両立が、予防歯科の鍵となります。
お口の健康は全身の健康とも深く関わっています。歯周病は糖尿病や心疾患などの全身疾患とも関連しており、予防歯科によって口腔内の健康を維持することが、全身の健康状態の維持にとって欠かせません。
青梅市・羽村市・瑞穂町周辺で予防歯科をお考えの方は、プラム歯科までお気軽にご相談ください。一人ひとりに合った予防プログラムを提供し、生涯にわたる口腔健康のサポートを行っています。
「痛くなってから行く」のではなく、「健康でいるために通う」歯科医院を目指しましょう。まずは定期検診のご予約を。お口の健康を守るために、ぜひ一度ご相談ください。
関連する診療案内
著者情報

プラム歯科 院長 小澤 智宣
青梅市出身。地元に貢献したいという想いから青梅市にてプラム歯科を開院。小作駅・河辺駅から通院しやすい物見塚通りに位置し、駐車場・キッズスペースを完備。車いすやベビーカーでも通院しやすい設計で、小さなお子様からご年配の方まで幅広い世代の診療に対応している。
診療では「正確な診断」「できるだけ痛みを抑える」「なるべく削らない・抜かない治療」を重視し、歯科治療に不安を感じる方でも安心して通える環境づくりに努めている。地域の皆さまのお口の健康を守ることを使命とし、予防歯科から専門的治療まで幅広く提供している。
経歴
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平成17年 明海大学歯学部歯学科 卒業
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平成21年 明海大学大学院 歯学研究科 博士課程 修了
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平成21年 明海大学歯学部 病態診断学講座 歯科放射線学分野 助教
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平成26年 アメリカ合衆国 ワシントン大学 歯学部 歯科放射線学分野 客員研究員
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平成27年 明海大学歯学部 病態診断学講座 歯科放射線学分野 講師
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令和2年 青梅市にてプラム歯科 開院
資格・役職
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歯学博士
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明海大学歯学部 非常勤講師
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歯科医師臨床研修指導歯科医師
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学校歯科医
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警察歯科医
所属学会
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日本歯科保存学会
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日本口腔診断学会
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日本歯科放射線学会
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日本歯科医学教育学会
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ジャパンオーラルヘルス学会
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日本学校歯科医会
